ドイツ壁のファーマーズ ストア

海老名市内のひらけた場所にある尾上農園。

 

普段、自家製トマトとブルーベリーをメインに

栽培し、季節ごとに取れる野菜や果物、

トマトの加工品も扱っている。

 

農園内の販売所兼倉庫では、トマトを買いに来る方の

行列が絶えず、OPENとともに売り物が売れていく。

 

行列の絶えない農園だが

プレハブの倉庫を販売所としても利用していたため

夏場の作業や冬場の作業は過酷で温熱環境が悪く

農園の成長も伴い、使い勝手の悪さも露呈していた。

 

そのため、オーナー夫妻は大工さんに建て替えを

相談。

その大工さんは普段、元井がお世話になっている

大工さんだったため、デザインの相談を受け、

その流れで古今が今物件の設計施工を

担当することとなった。

 

私自身、やりがいのあるプロジェクトになるぞと

意気込んだのを今でも覚えている。

 

予算も相当限られていたが、私達もどうせつくるなら

しっかり残るモノをと考え、オーナー夫妻も同意

してくれ安かろう悪かろうではなく、メリハリをつけ、

古今で出来る限りの企業努力・大工さんの

全面協力の下、店舗としてのアイキャッチ、

建築物としての耐候性を意識して、

美味しいトマトを丁寧に作り続ける

尾上農園らしい建物になったと思っている。

 

外壁はドイツ壁と言われる左官壁。

色味もこだわり、濃紺から黒灰など、光の加減で

様々な色に見え、独特の左官の表情も手伝い

陰影が美しい。

 

外部には、待合を外部に造り、お待ちいただく方にも

雨に濡れない配慮をしている。そこでは

イペ材・バツー材・レッドシダー材を使い分け

木部が露出していても腐食しずらいものを多用している。

一部では、塗っていくと酸化鉄の塗膜を作り

木部の腐食を防ぐ塗料も塗布し、対策をしている。

 

屋根は、ガルバリウム鋼板に天然鉱物が塗布

されている最高級品。

錆や塗り替えの心配もない。

 

内部は、珪藻土や自然素材ｸﾛｽ、木の質感を生かし、

窓も木製ｻｯｼを古今のオリジナルで製作。

 

細かい内部の棚や陳列棚なども作業場と倉庫、販売

オールインワンなので、打ち合わせのなかで

使用頻度や使い勝手詳細、寸法をヒアリングし、

無駄なく落とし込めたため、過不足なく

上手く使えているようで安心している。

 

 

美味しいトマトを栽培するため

決して妥協しないオーナー夫妻らしい

コダワリが詰まった建物となった。

 

 

口が喜ぶトマトを食べたい方は是非。

並んでいますが、やっぱりおいしいです。

 

 

尾上農園

海老名市中河内1183の隣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Type: 店舗

Place: 海老名市

Cost: お問い合わせください

Content: 作業場兼店舗　新築工事