> 古今の仕事 > 図師町の家
屋根が家を覆うような特徴的な外観。時間とともにゆっくりと敷地を耕し、家とともに経年美化していく。
大谷石・砂利・自然石・植栽を適宜配置したアプローチ
マンガシロの突板を使用した玄関建具とFIXガラスの組み合わせ。閉鎖的な空間にならないようにリビング側への視界の開放性と同時に、玄関側へ関接光を届ける役割をする
跳ねだした軒の下には雨すら楽しめる外でもない内でもない家の中で最も豊かな中間領域。人間らしい時間軸を取り戻す場所。
設計上、一人でクヨクヨ悩んだ窓の配置。結果としては成功したと思っている。外と内が窓を通して丁度良く心地よく繋がる。開きすぎても閉じすぎても落ち着かない。
全引き込み窓を採用し、軒が深くかかるウッドデッキと繋がる。邪魔をするものがなく、優しく自然に外と繋がる
マンガシロの突板を使用した造作キッチン。バイブレーション仕上げのステンレス天板との相性は抜群。暮らし上手の方々は作りこみ過ぎない。最低限は造作し、今後の変化や自分が気持ちよく使うために余白を残したキッチン形態。
開放できる天窓を擁した小屋裏部屋のような2F。当初は1室だが、2室に間仕切りができるよう造作している。
通常の引き違いサッシを柱に寄せ、コーナーサッシとした。ラワンの木部・外の緑と相まってこれだだけでも豊かさを感じるデザイン。
シンプルで機能性を重視した造作洗面台。
分譲区画の中で
里山風情が一番色濃く残る区画で
緑のほとりに建つ家。
隣には小川が流れ、どちらかというと
元々は緑が中心で、付随してそこに人の暮らしが
あるような場所。
土地探しから同行、協力させて頂き、
当初よりも少し予算オーバー気味でしたが
里山の緑が繁る周辺環境の土地の
購入を決められました。
開けた土地の為、当初からある程度
外構工事の方に予算を回さないと
成り立たないような在り方だったので、
家つくりも非常に予算が厳しく、
やりたいことと予算が追い付かない
状態が続き、家を小さくしたり、
仕様を変更したりと、落とし所を
お互い見つけるまでに
すごく時間がかかったことを
憶えています。
でも、打ち合わせ
後半にはコロナの影響で
木材不足・価格が上昇し始め、
最終的には多少の増額にはなったが、
結果として当初に予算を落として良かったと
思える落ち着きどころになっていた。
設計としては、外がこれだけ
緑があり、目線が抜けるため、
あえて志向を凝らした建築でのデザインはせず、
廉価な窓を使い、窓の配置だけで
外の緑を切り取りデザインをしていく
事を心掛け、予算にも寄与できたと
思っている。
陶器が好きで、益子などにもよく足を
運ばれる住まい手持前のセンスもあり、
上手に住み熟していただいている
ように思う。
広い敷地をフル活用するには
まだまだ時間が必要。
時間を掛けてゆっくりと
土地と人生を耕してほしいと
思っている。
建物概要
構造:木造軸組
家族構成:夫婦+子二人
延べ面積:89.01㎡ (26.92坪)
1F 46.37㎡ 2F 42.64㎡
仕様
床:熊野杉 無垢フローリング貼り
壁:自然素材クロス+ビニールクロス
天井:自然素材クロス+ビニールクロス
外壁:白洲そとん壁
屋根:ガルバリウム鋼板
断熱:床断熱仕様
耐震等級3
Type: 一戸建て 注文住宅
Place: 東京都町田市
Cost: 2000万~2500万(外構費別途)
Content: オーダーメイド 新築住宅 耐震等級3 植栽・外構