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木々の日々

家づくりについて古今の想いを日々綴っております。

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売りもんじゃねーっす。

2020.02.28

すみれが丘の家





いよいよ、木工事佳境に迫っています。


みんなで踏ん張ってます。




手摺



階段手すりも丸みを帯びて、造作感が出てきました。

完全に丸くすると、握りずらいので、少し角が出る程度で

滑らかに仕上げています。



タモ材はなかなか堅く、削るのにマスク&ゴーグルしながら小一時間ほど

コシュコシュ地道に。



手摺は、住まい手さんもこだわっていたところで

① いつも手にあたってくる手摺のブラケット(手摺を壁につける部材)を

  あたらないようにしてほしい。

② 手触りが気持ちよく、撫でていたいような質感に。




丁度、少し削ったところで、住まい手さんが来てくれて

一緒になでなで。



元井さん、ここのこの感じ良いですね!って。



さすが、半年以上も打ち合わせしてしてきただけあって

感覚はやっぱり近くて、うれしくなりました。


     






吹き抜け窓回り

樹脂の枠が見えるのがここは嫌だったので、

サッシ枠を壁を付加して消しました。


お蔭で素直に窓を介して外と内が繋がります。


緩やかに窓に向かって下がっていく天井とも繋がり

光も素直に反射し、窓が空間を美しくしています。


ここも住まい手さんと打ち合わせの中で、一緒に
求めたもの。



一見、小細工に見えるかもしれませんが、各部の

こういうちょっとしたことが住まい手さんのオリジナリティに

なると思うし、きっと古今の職能だし、らしさだと思っています。



これらが積み重なった時、きっと素敵な生活の器が
できるんだということを信じて。









和泉の家

新たに新築工事が始まります。

地鎮祭日和の天気のなか、滞りなく。


住まい手をイメージしながら向き合っていきます。









古今は、木を用い、造作感を好み、自分の暮らしたい生活のイメージに

丁寧に住まい手が向き合いながら、作り手と感覚を共有して作られる家を

作って居たいと思います。





この前ベテランの職人さんが言ってました。

「最近はすべての家が突貫工事みたいで、面白くないし、建材品と

 カタログで家が出来ちまう。スピードばっかりでさー。」



モノづくりの世界であった建築や住宅の世界がすこしづつ商品・商いの

世界になってきている気がします。



職人さんもきっともっとくすぶってばかりじゃなく、火を灯したいって

思ってると思います。


でも、そもそも回転すしの量産とカウンターのお寿司屋さんのオーダーメイド感

くらいやってる事が違うのに、早く作るところが出てくれば、周りが

引きずられて、行かざるを得ない。


そんな流れに私たちも職人さんも思いっきり巻き込まれている感覚が

あります。


今後は、職人の高齢化や不足と技術革新と機械化によってもっと

スピードを求められるようになると思う。


でも、そんな家作りは、人も技術も育てない。


いい家を作りたくても、もうできないっていう時が

来るんじゃないかと。


職人さんたちが「やってて面白くないんだよね」っていう

言葉を良く聞きます。


僕には、「俺たち、跡を継ぐ人間を育てないよ」って聞こえます。



それでも、こんな状況でも職人としての魂を忘れない人たちは居て

幾ばくか救われる気持ちになります。


住まい手も、いくら時代が移り変わっても、自分たちの暮らしに

向き合い、自分たちが気持ち良い住まいを求める人たちはきっと

居ると思います。






住まい手、作り手、職人


じつはここにはお互いがお互いを育てる関係にあって

僕らは魂の残る職人と住まい手をつなげる役割を担っている

んだと認識させれます。







先日のOPEN HOUSEで住まい手オリジナルの家なのに

ある方が「これはおいくらで売ってるんですか」って。




売りもんじゃねーっす。




でも、これがきっと世の中の見方なんだなと思わされました。





おこがましいですが、気概がある人達同士、

すきなもん同士がちゃんと繋がるように、

僕らは僕らにできることを地道に続けながら、

もっと伝わる人にちゃんと、伝わらない人にも

家というものの在り方だけは伝えていかないと

と思っています。




元井






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