建具の取手

2020.06.28


私達の家づくりに欠かせないものの一つに建具があります。

 

メーカーの既製品もありますが、

基本的に建具屋さんにつくってもらいます。

 

この建具屋さん、とても貴重な方々です。

 

後継者もなかなかいないようで...

 

建築業界も人手不足ですが、特に危機感を覚えるなかのひとつが建具屋さんです。

 

 

建具は打ち合わせで素材やデザインだけでなく

取手も決めていきます。

 

引戸の手掛け

開戸のレバーハンドル

家具の引き出しの取手…など

 

 

 

  

 

基本的に室内の出入り部には引戸が多く

この引戸には『掘り込み取手』です。

 

 

溝に指を掛けて引きます。

   

浅いと使いづらいので出来るだけ深めに。

  

引手部をあえて色が違うものにしたり、

同じような色合いのものにしたり。

造り付け家具の下足入れやカウンター下の収納扉は 

上部に指を入れ開けるよう、取手を付けずスッキリさせたり。


小さなツマミもかわいいです。

   

   

キッチンなどの引き出しは食器類などを入れ重くなるので、しっかりつかめる取手をつける事が多いです。

木製だと、端材で造作したりも。

金属系だとステンレスや真鍮など。

角だったり...丸だったり...

 

   

下記は真鍮好きの住まい手さんがネットで見つけられ家具の開き戸に付けたもの。

 

 

 

さりげないこだわりがみえる部分です。

 

代田

醍醐味

2020.06.20




真夏日の暑さになったと思えば、
急に肌寒くなったり、
気候の変化に体がついて行きません。



現場でもマスクをしているせいなのか、
たいして動いてもいないのに、
熱中症っぽくなってしまい
日々頭痛に悩まされている鈴木です。



巷では、ユニクロのエアリズムマスクに
行列が出来ているみたいですが、
肌着・パンツと一年通して
エアリズムコアユーザーな私としては、
非常に興味をそそられる物であります。
(寒かろうがヒートテックに浮気しません)



コロナも怖いですが、熱中症も十分怖いので
体調には気を付けていきたいものです。







現場では気温の変化に追いつけない私に代わり
ピチピチの27歳 増島君に過酷な
作業を代わってもらいました。
(パワハラではありません)


当初、設計段階ではフラットな天井で計画して
いましたが、解体で天井を落としてみれば
綺麗な丸太梁。

住まい手さんと現場立ち合いの打ち合わせをし、
勾配天井に設計変更しました。


見えてくる梁を、サンダーで表面を削ります。


丸太は側面だけを綺麗に削って、
チョウナ掛けされた、丸みの部分は
そのまま残しました。




寄棟の勾配天井に交わる梁と束。

こんな丸太梁が出てきて見せられるのも
リノベーションの醍醐味。


仕上がりが非常に楽しみです。







一階では元々和室の床の間に立っていた床柱を
大工さんが自動カンナで
テカテカに塗られた塗装面事削っていました。


おそらく紫檀か鉄刀木(タガヤサン)と言われる
非常に重たい木で、二人がかりでも
持ち上げるのがやっとこさ。


一度他の柱で仮立てし外して、
表面削ってもう一度立て直し。


めちゃくちゃ手間ではありますが、
思い出の詰まった良い材料は
出来る限り再利用するのが、
新築では出来ないリノベーションの
醍醐味。



古今らしい新旧入り混じる
素敵な空間になりそうです。




古今 鈴木

サンキューネイチャー

2020.06.12

 

  

 

まだまだ油断は許されない状況ですが、

 

自粛要請も解けたので、そーっと海解禁してきました。

 

 

2時間少々でしたが、最高でした。

 

ほんのひと時の自分を解放できる瞬間、 

 

大袈裟ですが、生きててよかったと心から思いました。笑

 

 

けど、この気持ちが一番大事。

 

  

  

  

 

いよいよ木工事も残すところ2日くらいかな?

 

大詰めを迎えている泉区の大型リノベ。

 

 

鈴木さんのちょっとした思いやりとひらめきから生まれた手すり。

 

 

  

事務所のストックを使って。

   

既存の階段との雰囲気の取り合いも難儀なところ、作り込まずシンプルに。

  

 

 

笠木と柱の取り合いに大工さんの粋なシゴトが光ってます。

  

生活していくうちにすっと馴染んでくれるといいなあ。。。

  

  

  

 

 

光を導く、通風を促すのに採用するランマ。

 

元々の設計は壁でしたが、ここでもひらめいたようです。笑

  

 

天井のラワンに反射した光が、柔らかく入ってくるように。

 

クロスとまた違った質感の光が、1階の薄暗さの解消に効果大です。

 

  

 

  

 

まだ終わっていませんが、 

   

今回の件で、普通に生活できて、没頭できる何かがあって、、

  

これって特別なことなんだなと改めて。

  

 

 

 感謝して生きていかなきゃですね。ベタですけど。。。笑

 

 

 

増島 健人

lushly green

2020.06.04

日常が少しづつ戻ってきた。


うれしい反面、自粛なんてどこ吹く風で

人との距離感、モラルの変化は

あっても、色々試行錯誤したが

仕事の仕方は変わらなかった。


自粛期間中は道路が日曜日の朝みたいに

空いていて、車の混雑が戻ってしまうのが

少し悲しい。


いやいやそんなこと不謹慎、経済戻ってこい!






すみれが丘の家


外構工事が進んできましたが、ようやく。




住まい手との基本設計時から、敷地の道路側1mくらいは

道路側の社会にこの家がすっと馴染み、貢献するため

緑の中間領域として提供しようと話していました。


「住まいが街並みを創る」


こっからここまでがわたくしの家です

みたいな自己が強い家が多い中、

少しでも前を通る方々、近隣の方々が

優しい気持ちになれるよう、住まい手、建築、外構で

創っていきました。



敷地が上がっているため、無表情なブロックは使わないで

土留めを根府川の自然石を使って。



シンボルツリーとなるアオダモを植え込み。




アプローチには枕木と中古の大谷石を配置。



掘っていたら、排水管が出てきた。

職人さんもやっべーって手が止まる。


なんだなんだとみんなで右往左往したが、結局

元の建っていた家の配管だとわかり一安心。


アプローチもまっすぐしないで、あえてクネル。

この隙間に植栽を植え込み、緑のトンネルを創る。





ウッドデッキを能の舞台のようにし、

緑の奥行きを創ることで自然な雑木林をすみれが丘に。







隙間にもシダ系の植物(シダ植物大好き)を植えて。

ほぼ完成。






今日は外構屋さん、米松で格子を作成。

ここも切りっぱなしはあまり好きじゃないので

先端にテーパーをとってもらい、なじむ印象に。





計画時から見たかった景色。ようやく少しだけ垣間見れた。









外構が完成したら、カメラマンさんにお願いし、このアングルで
外を含めた完成写真を撮りたいと心に秘めてます。





すみれが丘の家の周辺地域は世代交代で建て替えが進んでいる。



この家を見て、少しでも同じように

囲わない家と社会の関係性、緑の

緩やかな境界がいいなと思ってもらい、

一つの家では難しい、街並みを

一緒に創っていける地域に

なればいいなと願っています。


おこがましいかな。







和泉の家


木工事をコツコツ進めて、木工事佳境の造作工事に

入ってきています。


和泉の家は準防火地域内。

ガラスにも網が入るし、透明ガラスを望むと

シャッターをつけるか、少しお高い耐熱強化ガラスを

使用しないといけない。


ここんち前は緑の借景がいただけるため、

そこのビューは耐熱強化ガラスを使用し、ベランダの

掃出しはシャッターで。



シャッターもどうもカッコよくはないため、

古今の代名詞(勝手に言ってる)にもなりつつある

三角の庇の中にシャッターボックスを隠した。



板金屋さんもコナレてきて、先端の納め、美しいです。

軒裏を塗装し、三角形の黒庇にしていきます。



和泉の家の外壁は、高級仕様のそとん壁、掻き落とし仕様。



それを塗っていくためには、このラス下といわれる杉材壁下地を

前面に貼っていく。壁何重に貼るのって思うくらい、手間だが

理論的にあった方が数値には出ずらいが耐震的にも、日本の家の

環境にも合っていると思う。




ここの住まい手さんも言っていたが、これが本当にきれい。


このまま仕上げにできないかといつも思う。


ドイツではこれに近い仕様で仕上げとしているのを

見たことがあるが、多湿の日本では難しいのかな-。









自粛期間、皆さんゆっくり考える時間が

あったのだろう、すごく古今にも家つくりの相談が

ドカンと一気に増えた。


正直不思議だった。


家つくり、特にリノベーションは大いに影響あるんだろうと

思っていたが、以外にも皆さん前向きでびっくりした。


むしろ、しっかり将来を見据えて、安心して気持ちよく籠れる

場所を求めてらっしゃるのかもしれない。


こんな世の状態でも自分たちが役に立てることがある

というのは本当に救われる。


求めれていることに、しっかりお応えできるよう

自分たちの体ともちゃんと向き合わなければと思う

今日この頃です。




それともう一つ、この世の中で気づかされた人が多いかも

しれません。



家と緑の関係緑のありがたみ




家は緑があってこそ。

散歩しても、家にいてもそこにある緑に

どれだけ癒されたか。


あらためて、緑の大切さを痛感した今日この頃です。


lushly green 緑豊かに


元井