ご褒美&GW

2021.04.29

この前、友人の建築家と話していた時、

目の前には、

窓から漏れる陽光が、壁を照らし、

陰影が美しい土の壁がそこにあった。



「いいねえ~ご褒美だね」



って言っているのを見聞きして

面白い表現だな~と思いつつも、

日常の中でふとそこにある景色が

心をじわーっと溶かす瞬間、

思いもしなかった、じわーに

確かにそれはご褒美だわと。



そうだね、ご褒美だね~って

同調した。



不感症にもなってしまいそうな、

簡単に気を許せば心が傾いて

しまいそうな今の世の中。


今みたいなときに

一陣の風、差し込む陽光、

ちょっとした景色がどれほどの

救いとなるか。



こういう建築の力を知ってしまってる

と安易に住宅づくりといえども、

簡単に提案できなくなるし、時間ばかり

プランニングにかかってしまう。



いや、今の世の中、日常の住宅にこそ、

その側面を潜ませておかなければと思う次第です。





某所:k邸



木工事真っ最中。



外部の火山灰左官材の施工も

終わり、木製サッシとの色味相性も

見えてきた。




内部は、大屋根勾配天井の下地、仕上げの為

ローリングタワーを設置。


大工さんとあーでもねーこーでもねーで

手が届く届かない、貼れる貼れない、

腰が痛いだの、足が痛いだの(それは知らん)

ありましたが、この形に落ち着いています。




まるで、昔、船橋にあった人工スキー場

ザウスだな!っていったら

知らんで終わった。

(知らんのかの~、わかる人にはわかる)



そんな片隅では

天窓からご褒美になり得るかも?と

いえる陽光が差しています。


住まい手もデザインのお仕事で

暮らしにも達観してる方なので、

明るすぎず、暗すぎず、しっかり陰影を

感じられて、素材感が際立つような

自然な明るさをここに落としかった。


この物件の周辺環境は、四方を建物に囲まれて

特に左右と後ろは結構な距離で隣家が迫っている。


勾配天井にしたことで、外壁面の高いところに

窓を大きく開けて壁から採光をとるか、

上の写真のように屋根面の天窓で採光をとるか、

一時期、一人で勝手に悩んでいたのを思い出します。


元々建っていた既存にあった家の内見時に

二階の隣家の屋根と屋根の間からの南面の採光は、

取れすぎるくらい取れそうだったので、

上手く取れすぎると逆に明るすぎて

落ち着かない環境になりそうだな、

西日はキツイかもなと感覚的に感じたので

今の天窓からの採光に落ち着きました。


ある程度、年齢を重ねると明るすぎる空間が

落ち着かなくなってきます。




経験値からくる匙加減、大事ですが

幾ばくかの暗かったらどうしよう

懸念が付きまといます。



結果は足場が取れて、内装が仕上がり

内装材からの光の反射も出てきた

その時に判明します。





写真右手の壁面一面に本棚と、階段が

設えられます。


階段から光が漏れて、筋になり、

また新しい陰影が生まれることを

期待して。


上手くいくといいなと心から願いつつ、

冬はいいが、真夏の強烈な真上からの光で

本、日焼けするんじゃ。。。

めちゃくちゃ熱いんじゃないという懸念も

もちろんあります。


そんなときのために、ソーラーブラインド!

天窓につけております。

しかも、電動です。架空の手が届く!

(good job、自画自賛)



色味や各種取り合いが重なる部分で

すごく大事なので、

日々親方の機嫌取りをしながら

進めています。




外構もこれから詳細を段取りしないと

いけないですが、気を抜くと隣家が

見えてしまう環境の為、上記写真の

窓前の居場所作りを中心に

植栽計画を樹高・樹種含めて今くらいから

策略を練っています。





人生の表も裏も受け入れてくれる家を

造りたい。良い家になってほしい。




他力本願ではないですが、素材の経年美化

が導いてくれる側面もあり、その導きを

正しく道筋をつけるために、関わる人間が

下準備を忘れずに、地に足つけて進めています。






さて、GW。

古今は人によっては
4/29~5/5、はたまた

5/2~5/9で分けて休みを取る形です。


やっとニュースにもなったウッドショック

関連で、やれベニヤがない、やれ木材高騰、

やれ木材入ってこない。。。


これからの家つくりの方々に対して

木材不足からくる工期の変動、

見積通りにはいかない金額変動を

強いるような場面が非常に苦しく、

ただただ受け入れなきゃいけない体制作りに

どうにか少しでもマシにならないかなと

思慮ばかりめぐらせる日々です。



「作る責任」と「会社の健全な経営」


どっちも転んでは住まい手にとっては

不利益でしかない。


焦る気持ちが大きすぎて

落ち着いて何かをするような状態

ではない日々が続きそうです。


GW間、古今の住まい手さんは

遠慮なく担当の携帯かメアドへ。

まだお会いしていない方は

お手数ですが弊社サイトより

メールにてご連絡を。

順次ご返信させて頂きます。

お問い合せ

info@kokon-sumai.co.jpでもお受けいたします。


どうぞ、よろしくお願い致します。


古今 元井










太陽光パネルの義務化?

2021.04.24

ここ数日よく目にした話題といえば、

「コロナ関係」と「脱炭素」が大きかったですね。

    

   

今週発表された

『温室効果ガス46%削減目標』に向けて、

再エネルギーの利用拡大が言われている中、

私達の仕事に関係することがでてきました。

  

  

    

   

「新築住宅に太陽光パネルの設置義務化」

  

 

  

(まだまだ提案・検討段階ですよ)

    

    

省エネ性能の説明義務化に続き、

またまた新築住宅に突きつけてきたな!

    

 

     

木材不足については全然取り上げないのに

と思いつつ。

    

    

    

太陽光発電で儲けようという考えは

正直受け入れ難いですが、

太陽光発電を取り入れて、

自分の住まいで使う分の電力は太陽光発電でまかなう。

というのはいいかなと思っています。

   

    

ただ、一律に義務といわれても、

日当たり条件で満足に得られなかったりと

土地の周辺環境も大きく影響されますし、

一律に義務化は難しいのではと感じます。

    

   

既存住宅に断熱材や設備の改修を強いる事は難しい

という理由で、新築ばかりに負担がかかる。

  

現行の省エネ基準に適合している既存住宅は

約1割程度と言われています。

   

  

環境先進国のドイツでは、

低所得者向けの集合住宅の断熱改修を国が積極的にサポート

トリプルガラスの樹脂サッシが

当たり前のように使われているそう。

これにより快適で健康な暮らしを

わずかな暖房費でおくることができているといいます。

  

   

  

例えば横浜市。

『エコリノベーション(省エネ改修)補助制度』というものがあります。

サッシや玄関ドア、壁・床・天井の断熱材、

断熱浴槽へ交換などの工事に対し

最大120万円が補助されます。

  

  

古今でも一昨年、この制度を利用した改修工事をしています。

   

  

新築住宅ばかり負担を課すのではなく、

既存住宅へのこういったサポートと取り組みを

もっと積極的に進めるべきだと感じます。

   


  

代田倫子

新しいのに、懐かしい家。

2021.04.18



今回、鈴木のブログは

古今初の自社物件再販のお知らせ。




道路向かいは児童公園。


建物裏手は遊歩道。


相模原市中央区東淵野辺の閑静な住宅街。



築45年近くの一戸建てにリノベーションを

手掛けての再販。



古今初のチャレンジ。






工事はまだ始まったばっかりなので、


販売は夏から秋ごろになる予定。



工事中の様子をフライングでご紹介。







一階は外壁を残して、ほぼスケルトンの状態。


なんだかこの古家を解体したこの状態、


とっても好き、、、、。




もともと、広縁のある昔ながらの間取り。

障子や天井はあえてこのまま残して、

古今の家らしく懐かしさを感じるように。


ただ、広縁ってだけの使い方ではなく、

共働きの子育て世代にも使いやすいよう

サンルーム(物干し場)としても

使えるように考えております。


障子を シャッ と閉めれば、

リビングから洗濯物が見えないように。





先日もみんなで現場で打ち合わせ。




当初の図面から、あれもこれも変更(笑)


大工さんもつられて苦笑い(笑)





初めて使う


北海道産のセンのフローリングや


屋久島産の地杉のフローリング


熊野産の檜のフローリング



と、北から南まで日本全国の材料を

使用してみようかと思います。




まだまだ、工事はこれからですが、

ちょこちょこブログで紹介したいと思います。



宣伝も込めてね。。。




鈴木

春らしく・完

2021.04.08

  

 

 

ここに来てコロナの影響が出始め、(詳細は、前回のブログにて)

 

 

 

毎日のようにどうする?どうなる?

      

 

 

同時に自分の、業界への無知さも実感。。

 

 

 

   

 右に倣えしかできませんが、良くなることを願います。。。

 

  

 

 

 

 

 

青葉区の戸建てリノベ

   

 

 

 

 

あれから写真差し替えるの忘れてた?訳ではないです。。。

 

  

 

  

 

 

例のビリビリ天井。

 

 

珪藻土の仕上げを待っていたのです。と言い訳、、

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

既存のデッキ復旧(かさ上げ)も狙い通りに、

 

 

木製サッシ、玄関ドアとのレベルもビシッと決まりました。

 

 

 

 

うまくいったねって大工さんと自画自賛。。

 

  

 

 

 

 

地道にコツコツ、こんな状況だから自分にできることから。

 

 

 

 

 

増島 健人 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

とうとうやってきた

2021.04.02

昨年から世界中が想定外の世の中になり、

飲食の方々を中心に想像もしなかった対処に

現在進行形で追われている。


飲食だけにかかわらず、対処しきれず、

苦渋の決断をする方々も、声なき声も

あるだろう。


でも、住宅業界はなぜか、一時期、

トイレや設備品が欠品するだけで、

むしろご自分の暮らしや生き方に

向き合う人々が増え、私たちのような

オーダーメイド家作人の需要が高まった。


正直、みんな、最初は戦々恐々だったけど

体制に影響がないと気づき、

むしろ、この時期に求められる自分たちの

役割を全うするために、目の前の業務の

こなしていく日々だった。


だから、世の中がどうあれ、

言葉が悪いけど、どこかみんな

どこ吹く風だった。




そんなことが一変しそうです。



一部の弊社の住まい手さんには話していましたが

アメリカのコロナ渦に対する低金利政策で、

アメリカ文化のDIYが熱を帯び、住宅着工が

類を見ない活況を呈しているそう。


その影響で、北欧・ヨーロッパ産・集成材の

材料などがすべてアメリカに流れて、

日本が木材を買えない状況が続いている

とのこと。


合わせて、海運の船舶運航(スエズ運河問題)、

コンテナ不足など船舶運航の滞りが拍車をかけ、

国内材木市場では、国産材も含めて、品薄、

価格高騰のかつてない異常事態(ウッドショック)

となっていると。



日本で家つくりをする場合、木材の 曲げヤング係数と

せん断強度 が寄与するために多くの家は

米松無垢の梁材、赤松を用いた集成材の梁が用いられる

事が多く、それらがヨーロッパ産で全くない状態。




柱や土台は、杉の無垢・ヒノキの無垢を

使っている会社、古今もそうだが

確保できる予測らしいが、全く梁が無いとのこと。



梁が無いと家は建たない。

代替品もすべて品薄、もしくは入らない状況。


材木屋からの話では、見積価格のUPだけでなく、

上棟・木工事が材料がなくて進められない

という危険性が出てきているとのこと。


自分たちで抑えられる・何とか自助で賄えるのかな

と実は軽い気持ちでいたのですが、そんな古今

みたいな小さい会社レベル単体で抗える

レベルの金額ではないとわかった。


まだお金を出して買えるだけましな状況

かもしれないという話だし、日に日に

状況は悪化している状況らしく、末端の

僕らは対処の仕様がないのが今の状況。


基礎だけ作って、材料がないがために

上棟・木工事が進められないという

最悪の状況は避けたいと、誰もが思っていますが

その危険性も大いに孕んでいます。



不思議なことに、

世の中ではニュースにならない。


変に煽ったり、自分の周りの不確かな

情報だけで動くのは、すごく危険性が

あるんですが、古今も夏に向けて

5件以上の住まい手さんの新築

を担当します。


真実も見えないし、お金も絡むし、

工期も絡むし、不確定要素が多すぎるけど

大事な古今の住まい手さん、今後、家を建てたい

人達の為にも、現状は知っておいて欲しい

と思った次第です。



いかに日本の家つくりが輸入に頼っているか

またもや今回再認識させられる

事態になっています。



上記の通り、不確定要素が大きく、

コロナが起きた時のように、対処療法

のような形にならざるを得ない状況

ですが、

古今の住まい手さんには、

状況が変わり次第、幾度ご説明し、

力不足を痛感しそうですが、

でき得る対処をしていきたく思っています。


結果、右往左往したけど、大きな事なくて

良かったねって笑える可能性もあるん

じゃないかって。


楽観的に思いたい自分もいます。





古今 元井