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初挑戦の結果

2021.11.29

今年、初挑戦であった中古を取得し、

古今で手を入れ、付加価値向上を施し、

再販していく新たな古今の家つくり。

 

一番最初に、見学に来てくださった方が

手を挙げてくださり、融資も無事に通り、

近く、お引渡しとなる。

 

 

改装前 外観

 

屋根は板金瓦葺き。

外壁はサイディング。

 

注文住宅だったと思われるが、

時代を感じる外観。

 

 

 

改装後外観

格子(正しくは縦格子は連子という)を道路面に。

 

外観は、ここに縦格子を設えれば、

上手く整うなあと感覚があって、屋根形状も

素直で建売然のゴテゴテ装飾もなく、

ファサードを整えやすい形状だったのいうのも

ここを買う決めてだった。

 

中古+リノベにおいて、

屋根形状や建物の外観を変えていこうと

するには、とても大きな費用が掛かり、

当然その場合には窓の位置なども

大きく変更していく事になる。

 

窓の位置を変えると、耐震の壁が位置変更になり

また別の位置での設置や、下階、上階との

耐震バランスまで考慮していく必要が出る。

 

要は芋づる式にお金がかかり、

押さえどころがわからなくなる。

 

であれば、全面改装か?という話に

なってくるし、そもそも新築同等の

費用が掛かってまで、これを改装するという

価値が受け入れられなくなってくる。

 

いかに押さえどころ、線引きを

するポイントを探し、考えようによっては

妥協点になるのかもしれないが

その建物状況に合った落とし所を見つけて

いけるかが費用を抑える最大のポイントであり、

中古+リノベにおいて

費用的メリットを出す肝となる。

 

だから、元々の外観にどれだけのポテンシャル

があるかということ、それを見つける目線が

有るかということが非常に大事ともいえる。

 

改装後の外壁は、既存

サイディングパターンが幾何学模様

のようなパターンで、その上に塗装だけだと

そのパターンは残って浮き出てしまうし、

そもそもサイディングの劣化ポイントでもある

目地・各種取り合いからの防水性能に

不安があるので、カチオン系の

左官にてパターン消しを兼ねて行い、

艶消しの耐候素材で仕上げている。

 

マットな質感となり、昭和感が軽減したと思う。

 

 

 

 

 

 

改装前 内装

 

純和風の内装で、襖で仕切られる

懐かしいおばあちゃんちのような

間取り。

 

 

 

 

改装後 内装

 

造作で作ったであろう階段は

リビング側へ取り入れ、間仕切りは

撤去し、ワンルーム化させた。

 

いつも古今が生業にしている

特定の住まい手のための家つくりではなく、

どういう価値観で、誰が買ってくれる

かわからない不特定多数の人のために、

意味のある家を作るという行為に、

どこに目線を向けていいのか

分からなくなり、

古今関係者で話し合いしていたのを

思い出します。

 

多分、コロナの猛威の最中、

実施していた無観客でのライブや

演劇、スポーツなど、関係者は

ここの「誰に向けて」の折り合いが

非常に難しかったのではないかと

思った。

 

 

結局、ここなんじゃないのと

僕らが落ち着いたのは、

耐震・断熱性能を向上させ、

建物寿命を延ばし、今の現代人の

暮らしにも対応できる間取り形状、

作りこみすぎず、住んだ人が

色々変えていけるよう余白を残し、

どこの馬の骨かわからなかった

家を、建物の素性や性格が

買ってくれた人にもわかるよう

にしていき、かつ、古今の色も

忘れず、古いものを生かすような

デザインという、なんとも多方向だけれど

まずは、自分たちがこんな中古再販なら

良いと思えるものを

取捨選択していこうという所から

始めていった。

 

 

着工後にも

給水管や排水管が予想以上に劣化し、

お金がかかっても全交換を判断しなきゃ

いけなかったり、柱がシロアリにやられて

いたり、予想以上に現場判断で建築技術者

としてのモラルを問われるところが頻発し、

いつもの悩みとは違う形での悩みが常に

関係者にあった気がしています。

 

人の顔(住まい手の顔)が見えないという

のは実際恐ろしく、いつもなら顔が見えるから

この人のために、あの人のためにと思えるのが、

事業としてのお金のやりくりが天秤に乗ると

まあ悪い別人格の人間が出てきがち。

 

そこは建築技術者としてのモラルがないと

臭いものにふたをする、見て見ぬふりをする

という行為に直接繋がるなと如実に感じた。

 

おそらく建売の家つくりをやってると見える

景色がなんだろうと。

 

そういう面での難しさや、コストコントロール、

どこまでやっていくかという、いい塩梅探しなど

やはり手を付けてこそのわかることが多かった。

 

再販をやっていくメリットも多く、

間が空いた職人さんに仕事を作れたり、

オーダーメイドをやるにはまだ経験不足の

若い現場監督や設計者のいい足慣らしにも

なり、責任を抱えすぎず経験が

できる場所としても機能していけ、何より

スケジュールを作り手主導で進めていける。

 

もちろん、売れないというリスクも考慮

しなければならない点で、博打的な要素も

あり、大きなリスクも抱える可能性があるが、

今は不動産目線での土地の価値しかないけど

可能性・ポテンシャルのある家を

建築目線で見つけて、そのポテンシャルを

引き出し、家の寿命を延ばして価値を作る

という作業に、こんなに材木が高い

今だからこそ、空き家が多い今だからこそ

意味がある建築行為だと思っている。

 

私たちも、がむしゃらな30代を超え、

40代になって、先が見えてきた今だから

こそ、折角同じ手を動かすなら、仕事と言えど

有限の時間を仕事に使うなら、自分たちのために、

価値を共有できる誰かのために

意味のあるものに使っていきたいという欲が

年々大きくなっています。

 

ある人にとって意味のある事、

不特定多数に人にとって意味のある事、

建築を、家作りを通して、自己満足も兼ねて

人の役に立てれば、言うこと無し。

(もちろん収支は対価に合わせて。)

 

今までは縁や口コミに頼ってきたモノを

それらを結びつけるチャンネルつくりも

来年は整えたいと思っています。

 

相変わらず、1年先まで埋まっていく

スケジュールは変わらないし、

目の前にやらなきゃが山積してるけど、

自分たちの立場や存在価値を見失わない

形を見つけていきたい。

 

 

 

古今 元井

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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