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木々の日々

家づくりについて古今の想いを日々綴っております。

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世の中は適度な匙加減で回っていると思うのだが。

2023.04.07

先日、私たちのことを事前に知ってくれて

いる初対面の木材業者の方をご紹介して

頂きましたが、あまり商品的に

琴線に触れるものがなかったので、

当たり障りのないお話で終始していた時、

木材を扱うという共通項を

持っていたとしても

きっと同じモノサシは持っていないだろうな

と思ってはいたんですが、

 

「古今さんの作風って和風ですよね」

って言われました。

 

正直に言うと、自分では作風が

和風でも洋風でもないとは思っていて

一般的な方からすると和風に

分類されるのかもしれませんが

その方の中では北欧風とか

アジア系、リゾート系など

建築を~~風や~~系で分類して

理解しているんだなあというのが

わかりました。

 

 

和風ですよね?っていう問いに

そうなのか?

えっ違うと思うけど。。。

一般的な方々からすると。。。

そもそも分類いる?

色々な自らへの問いが

走馬灯のように(死なないけど)

流れていきました。

 

私自身、

結構、相手方とはっきり話をしたいタイプ

ではあるのですが、珍しく口ごもって

しまいました。

 

でも改めて上記の一連を経て

認識したこと。

 

①今、残せてる形は

住まい手との共作の結果で

あって、作風ではない。

 

②分類は正直なんでもよい。

分類すると分類できるのかもしれないが

その間や分類にまたがって存在している

無数のにあるもの中に

私や、弊社に来られる

住まい手の建てたい家の

よりベターな解がきっとあって、

それをどうやって見つけて提示していけるか

が古今の課せられた役割ということ。

 

最近、なんのタイミングなのか、

本当に自分本位でこれからを

背負う若い人たちへの思慮が無い人、

考え方が偏ったままひねくれたまま歳を

経られたなあと感じる人、

カテゴライザーによく出会う。

 

私たちの職業で自分本位、偏って

建物を設計施工することは

自分にとって本当に恐怖だ。

 

今の家は、予算、デザイン、耐震、

温熱環境、住まい手の希望、

耐久性、使い勝手、生活動線、

収納量、空間の余白、採光、

通風、などなど

建物の建てられる周辺環境を

色々な側面から噛み砕きながら

これらを違和感なく、バランスよく

納めていくことが求められて、

いつもここに腐心している。

 

また、去年OKだったものが

今年はNGだったり、また

建築業界は時流に流されて、

いつも自分がどのポジションで

バランスをとるのが古今らしいのかを

いつも考えてきました。

 

 

また、自分ではバランスが取れた

ものができたのと思っていても、

住まい手の一声で、ガラガラと

音を立てて崩れていくようなことも

打ち合わせの中で往々にして

起こる。

 

その時はまた、やじろべーの

傾いた偏ったバランスを取るために

粛々と見えないところで腐心する。

 

 

この一連の流れの中で

 

もういいや!考えるのやめた、好きにして。

などの他人にオールを投げる行為。

 

いや、僕はこれが良いから変更できません!

などの自分の思想が勝つ行為。

 

自分の都合が勝ってしまう、

面倒が勝ってしまう

考えるのをやめる

 

これを請負の仕事でやりだしたら終了です。

 

カテゴライズしないと気が済まない人

60代現役のつもり、思慮に欠けた人、

偏った偏屈人間に出会ったのも

何かの縁。

 

そうならないようにって

肝に銘じてはいますが、

私は聖人君子ではない。

 

思い出すだけで

イラっとすること、この上なし。

 

建築家の堀部さんが対談の中で

建築は「永遠の微調整」と言ってました。

 

きっと、今の世の中で

自分らしく生きるってことも

永遠の微調整。

 

堀部さんのニュアンスと

私のニュアンスは違うのかもですが

設計と施工までを生業とする私たちは

一度自分で設計したものを現場で再度

検証して微調整を重ねてよりよくなるよう

落とし所を探る行為を時間が

許す限りしている。

 

本当に堀部さんの言葉通り、

そうだなーとつくづく思う今日です。

 

 

 

 

 

北鎌倉の家

すでに建物内部はお引渡しして

来週のお引越しを待つばかりで

今は、外構工事に突入。

 

今物件は、住まい手さんの

ご友人の庭屋さんがわざわざ

長野:上田より来てくれて

作業してくれています。

 

なかなかないコラボなので

非常に完成が楽しみです。

 

建物外観

杉板に塗装し、幅の違う横貼りと縦貼りを

組み合わせてシンプルになりがちな

矩形の建物に表情を与えるよう思慮した。

 

縦横の継ぎ目は、防水上弱点で、

水が入らないよう大工さんが特製の継手を

羽目板に現場加工してくれました。

見えないけど素晴らしい仕事。

 

 

 

内部

 

 

 

作風、和風ですかね笑

 

自分なりにコンパクトだけど

広がりのある素敵な空間に

なったなあと自負してます。

 

この家の住まい手さんは

ご自分の匙加減に基づいて

本当に世の中としっかり対峙して

生きている方。

 

お互い話し始めたらきっと

酒なんかなくても、何時間も

話せる。

 

同年代ですが、話を聞くと

本当に頭が下がる思い。

 

この場所が

家に居る時くらい、心穏やかに

なれる空間になって欲しいと心から願う。

 

住まい手さんご夫婦のセンスある

大事にされてきてる

所有物も入り、より生き生きとした

この空間を早く見たいなと思っています

 

 

 

古今 元井

 

 

 

 

 

 

 

 

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