大磯散歩
2020.10.24
ずいぶんと秋めいてきましたね。
小春日和の中、先日の休日は大磯へ。
大磯は大型店やチェーン店があまり無く、
町全体が落ち着いてのんびりしている感じがあります。
今回の目的は「吉田茂邸」
火事で全焼し、その後再建されたものです。
邸宅というから、こぢんまりしているかと思ったら
豪邸!
相模湾も富士山も見渡せる。
よく再建しようと思いましたね。
こんな所で生活していたら我々庶民の感覚とはズレているんだろうな、なんて思ったり…。
途中、『島崎藤村邸』に立ち寄り。
狭い路地を入った住宅地の中、
竹垣で囲われている敷地は周囲と違和感なく馴染んでいる、
平家25坪程の小さなお家です。
もちろん当時の事なんて知らないけれど
縁側での談話、書斎での執筆姿など、
当時の暮らしが思い浮かぶような空気感が残っていました。
本人曰く
「萬事閑居簡素不自由なし」
と、この住まいを表現していたという。
建具や欄間のデザイン
小舞のように組まれた開口部(窓?)
当時は貴重だったであろうガラス入の建具
外壁は杉皮に竹の押縁
・
・
なかなか凝っているではないですか。
当時のサラリーマン給与30年分の価格だったそう。
なるほどね。
ずいぶん低いなと思ったら、当時の一般的家屋より更に低いという。
低い建物は落ち着いていていいですよね。
一緒に行ったツレにどっちが良かったか聞くと『吉田邸』との事。
良いと思う感覚は人それぞれですね。
さて…
現在打合せ進行中のとある図面の1枚。
同じ部分の図面です。(壁面本棚)
上の図面は…
ふ~ん って感じですよね...。
下は使い方をイメージできるよう、家具や小物類を入れたもの。
階段の上り下りが楽しそうでなんだかワクワクしませんか。
図面は住まい手さんと打ち合わせを進めていく中で徐々に作り上げていくものです。
そして、それを大工さんはじめ職人さんが造るために伝えるものです。
一度叩き台をこちらで作図し、
それを元に使い方や高さ、見え方等を検討・相談し決めていきます。
注文住宅は細かい部分含め、
考え・決めることが多く、
打合せが進むにつれ「あれ?何だったかな...?」
ということがでてきます。
また、終盤住まい手さんにも疲弊が出てくる中、
少しでも楽しく、イメージしやすいよう、伝わるよう写真なども入れ込み、
イメージや情報の共有を図っています。
もちろん備忘録も兼ねて。
限られた時間の中でスムーズに進められるよう
図面の書き方にも工夫と一手間かけています。
代田