せっかく力
2019.07.05
夏の匂いがプンプンしてきています。
夏は嫌い。あらゆることに品が無い感じがする。
THE、元気の押し売り向日葵も。
古今は着工ラッシュ、おうちの打ち合わせラッシュ。
そんな中、新しいメンバーを迎えるべく
普段あんまりできない備品の事や
今後、古今の層をより分厚く、柔軟
にしていく試みも少しづつ動いています。
先の事を考えすぎて、足元を掬われていては本末転倒。
何事も結局、さじ加減がもっとも重要。
何気に頻繁に足元覗きながら進めています。
先日、世田谷に用事を済ませ、いつもなら
ささっと帰ってしまう所、ふっと思いついて
せっかくだからと少し足を延ばして
内藤廣さん設計のちひろ美術館・東京に
行ってきました。
糸井重里さんのほぼ日で紹介されていた
ショーン・タンを見てみたかった。
最近は、出力出力ばっかりで、疲れてしまって。
アンテナも鈍って、この仕事で設計施工一貫でやる際には
もっとも力を発揮し、古今らしさが如実に出る部分であり、
自分で自分の持ち味だなあーって自認する「せっかく力」
をほんの少し珍しい形で発揮できました。
(たぶんいつもならめんどくさくて足は延ばさない)
結果、来てよかった。
展示物より、ミュージアムショップ近辺に長く
居座り、中庭中心にコノ字型に配置された中庭を
眺めながら、見本の本を読み漁りました。
なんか引き込まれる感じ。
タッチと世界観が直感的に「いい」
と思いました。
自宅でゆっくり眺めたくて、アライバルという
↑文字や文章の無い想像力を働かせて読む絵本を買いました。
人それぞれ想像によって解釈が違い、微妙に物語の内容が
変わってくるという斬新な絵本で、小学校時代にいたずら書き
していたような地球外生命体のような生き物もすごく親近感
が湧く感じ。
ほんの少しですが、せっかく力のおかげで入力ができました。
事務所と現場と(たまに海)の往復だけだとどうも
頭が気だるくなります。
こういう時間の大事さを改めて感じます。
せっかくだからあそこで余った端材を手摺にしよう。
せっかくだからデザインと使い勝手を両立させよう
せっかくだからもう一回り感触を柔かくしよう。
楽しみな新築、進行中の現場、着工する現場が目の前に。
どう「せっかく力」を発揮出るかはしっかり入力も必要。
わたしも40歳。残りの人生は「せっかく力」次第で
どうにでも面白くなると信じてます。
せっかくをこじらせて、人様に迷惑を掛けない程度に
絶妙な大人のさじ加減で。
元井